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各種検査のご案内

検査項目一覧

内視鏡検査(鼻から入れる経鼻内視鏡検査)

内視鏡検査について

当病院では地域に先駆けて平成18年4月に高画質細径内視鏡(経鼻内視鏡)を導入いたしました。受診者の皆様には苦痛の少ない上部消化管検査(胃カメラ)を受けていただいております。過去に胃カメラでつらい思いをされた方、苦痛の少ない内視鏡検査を受けたいと思っている方、ぜひお試しください。

経鼻内視鏡の他、経口的挿入による上部消化管検査(従来の胃カメラ)、内視鏡的消化管止血術、内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)、下部消化管検査(大腸内視鏡・CF)、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)等も行っております。

分光画像診断

当病院の経鼻内視鏡装置にはFICE(分光画像処理技術)機能が使用できます。FICEを使用することで凹凸の少ない病変や色調が微妙に変化している部分を強調させたり、血管を浮き出させたりすることができ、内視鏡検査・診断時に病巣発見の精度を向上させるのに役立っています。

処理画像 通常画像

胃潰瘍の通常画像(左)とFICE処理画像(右)

FICE処理を加えることで病変の周囲をよりわかりやすく観察することができます。

高画質内視鏡システム
従来の内視鏡との比較

経鼻内視鏡検査(鼻から入れる胃カメラ)について

直径5.9㎜(通常の約半分の太さ)の細径内視鏡を鼻より挿入します。通常の内視鏡検査(口からの検査)では内視鏡が舌根(舌の根本)に触れたときに、嘔吐反射(オエッ)があります。経鼻的挿入では、スコープが舌根に触れることなく検査ができますので、今までの内視鏡検査(胃カメラ)に比べ嘔吐反射(オエッ)が少なく済みます。バリウム検査が苦手な方、人間ドックや会社健診で異常を指摘されそのままにしている方、ぜひ一度、鼻から入れる“楽な内視鏡検査”を受けてみてはいかがでしょうか。

【検査の特徴】

  • 生検(組織採取)も可能です。
  • 嘔吐反射(オエッ)が少ない。
  • 先生と会話しながらの検査が可能。
  • モニターを見ながら検査ができる(おかしいと思ったらその場で質問も可能)。
  • 眠くなる薬等は使用しないので、短時間で日常生活に戻ることができる(食事も比較的早くとれます)。

【検査方法】

  1. 胃の泡を消す飲み薬を飲みます。
  2. 鼻の通りをよくする薬を噴霧します。
  3. 鼻に麻酔薬をスプレーします。
  4. 鼻に麻酔薬のついたやわらかいチューブを挿入します(内視鏡の通りをよくするため)。
  5. 細径内視鏡の挿入(検査中はモニターを見ながら、先生と話ができます)。
  6. 必要に応じて生検(組織の採取)を行うこともできます。
  7. 検査終了(撮影した画像を見ることができます)。

※注意事項
鼻の手術をされた方、鼻腔が狭い方等、まれに内視鏡が挿入困難な場合があります。その場合は経口的挿入(口からの挿入)に切り替えて検査を行います。経口的検査にも細径(5.9mm)内視鏡を使用することができ、比較的安楽に検査を受けていただくことができます。

経鼻内視鏡検査Q&A

Q:内視鏡検査は初めてなのですが、経鼻内視鏡と通常の内視鏡とどちらを受けたらよいでしょうか?

A:経鼻内視鏡をお勧めします。経口的内視鏡検査の経験者で、経鼻内視鏡検査を受けた患者さんの9割以上が次回も経鼻内視鏡検査を希望しているというデータがあります。

Q:検査時鼻は痛くないのですか?

A:鼻の中に少量の麻酔薬をスプレーします。麻酔の作用であまり痛みを感じずに検査を行うことができます。

Q:鼻炎(アレルギー)でいつも鼻が詰まっているのですが大丈夫ですか?

A:検査前に医師に確認してください。少々の鼻づまりであれば、鼻の通りをよくするスプレーを使うと鼻腔が広がり検査が可能となる場合があります。

Q:検査後どのくらいで仕事に戻れますか?以前は眠くなる薬を使用して、検査後ベッドで1時間ほど休んだのですが。

A:経鼻内視鏡検査では眠くなるような薬は使用しませんので、検査後ご気分が悪くなければすぐに仕事に戻ることができます。

Q:バリウム検査でポリープがあると指摘されました。経鼻内視鏡で生検(組織採取)は可能でしょうか?

A:経鼻内視鏡で生検(組織を採取する)ことは可能です。但し切除手術(ポリペクトミー)を行うことはできません。あらかじめ主治医に相談してください。

通常の内視鏡検査(胃カメラ)について

経口的(口から入れる)に検査を行います。直径約10㎜の内視鏡を使用します。
こちら内視鏡は主にポリープ切除(内視鏡的ポリープ切除術)や、胃かいよう等からの出血を止める(上部消化管止血術)、食道静脈瘤硬化療法等の処置、治療に使用します。
細径(5.9mm)内視鏡を使用して口からの検査をすることも可能です。お気軽にご相談ください。

その他の内視鏡検査について

以下の検査も行っております。お気軽にご相談ください。

大腸内視鏡(大腸ファイバー)
大腸内視鏡を肛門から挿入し、大腸内部を直接観察します。エックス線検査に比べて優れているのは、(1)炎症性の病変(色の変化)がわかる (2)がんの疑いがある場所等の組織を採取し組織検査を行うことができる (3)ポリープ等その場で切除することができる 等があります。
『大腸内視鏡は苦しいと聞きました』という患者さんがよくいらっしゃいますが、結論から言うと全ての患者さんが苦しい思いをするわけではありません。大腸の形状は肛門より直腸・S状結腸・下行結腸・横行結腸・上行結腸・盲腸となっています、そのうちS状結腸は曲がりの強い場所で、内視鏡通過時に痛みを伴う場合があります。全ての人の大腸が同じ形ではありませんので、痛みを強く感じる方、ほとんど感じない方とそれぞれです。当病院では必要に応じて、軽い痛み止め(麻酔)を使用して検査を行っています。詳しくは診察時に担当医にご相談ください。

内視鏡の洗浄消毒について

当病院では内視鏡洗浄方法は日本消化器内視鏡技師会の内視鏡の洗浄・消毒に関するガイドライン(第2版)を採用しております。洗浄には超音波式内視鏡自動洗浄器を導入しております。
検査に使用する内視鏡は、日本消化器内視鏡技師会認定の消化器内視鏡技師であるスタッフが、予備洗浄(手洗い)、超音波洗浄器による洗浄を全ての検査間に行っております。どうぞリラックスして検査をお受けください。

体脂肪(内蔵脂肪)測定

CTスキャンによる内臓脂肪計測

腹囲計測だけではわからない内臓脂肪
CTスキャンで内臓脂肪を見てみませんか?

当病院ではCTスキャンにより撮影した画像をもとに内臓脂肪を測定することができるソフトを導入しております。内臓脂肪は外見や体脂肪率等では正確な量はわからないためCTによる測定が有効とされています。検査結果は医師が説明した後、レポートとしてお渡ししております。一度内臓脂肪を測定してご自身の現在の状態を把握してみてはいかがでしょうか。

※料金は3,300円(税込)です。

内臓脂肪・皮下脂肪

内臓脂肪は内臓の周囲についた脂肪です。皮下脂肪は皮膚のすぐ下についており、つまむことのできる脂肪です。内臓脂肪の蓄積は様々な生活習慣病の元と考えられており、早めの発見・対策が必要です。

CT検査でわかること

下の画像は同じくらいの腹囲の男性のへそ周りの画像です。皮下脂肪と内臓脂肪のバランスは様々であることがわかります。CTを使用して検査することで内臓脂肪の様子を確認することができます。

青色:皮下脂肪

例1 正常
例2 体格指数BMIは正常範囲(22.0)であるが内臓脂肪が多い。
例3 体格指数BMIは肥満27.0であるが内臓脂

測定方法

簡単な問診をさせていただいた後にCTスキャンでへその部分の断層写真を1枚撮影します。撮影にかかる時間はほんの数分です。その後体脂肪測定ソフトウェアで計算、報告書の作成を行います。結果は医師による説明時にレポートとしてお渡ししております。

骨密度測定

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症とは骨がすかすかになり変形したり、骨折しやすくなったりする病気です。
高齢化に伴い患者数は増加傾向にあります。

女性の方へ検査をお勧めします

女性ホルモンは骨の成長に重要な働きをすると言われています。
40歳くらいまでは一定の量を保っているのですが、閉経後10年はその分泌量が急激に減少します。その間に骨密度測定を行い骨粗しょう症の早期発見・治療を行うことをお勧めします。

こんな人にもご提案します

タバコを吸う人 → ニコチンは骨に直接的・間接的に作用し骨を弱くします。
極端なダイエット → 食事を減らすことによるカルシウム不足等が骨を弱くします。
運動不足 → 適度の運動により骨が強くなります。運動不足は骨を弱くします。

骨密度測定について

当病院では少量のエックス線を使う『DIP(ディーアイピー)法』で測定しています。
結果は当日にお渡しすることができます。

血圧脈波検査

VaSera VS-2000(フクダ電子)

動脈硬化検査の重要性

動脈硬化を予防するには、高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病が危険因子であることから、これらの疾患を予防・治療することが重要です。
さらに近年では内臓脂肪蓄積を基盤としたメタボリックシンドローム患者では、1つ1つの疾患が軽度、または発症していなくとも、それらが重複すると心血管疾患のリスクが著明に上昇することも言われています。 そこで血圧とは独立した動脈硬化そのものを診断・評価することも、予防を効率よく行うために重要だと考えられます。

血圧脈波検査 バセラ

血圧脈波検査装置バセラでは、「動脈の硬さの指標 CAVI(キャビィ)」と「狭窄・閉塞の判断指標 ABI(エービーアイ)」の2つの指標を同時測定することが可能です。なかでもCAVIは、近年”血圧に依存されない動脈硬化指標”として、その有用性が注目されています。
血圧脈波検査装置バセラは、”再現性が良い” ”操作性が簡便である” ”患者さまへの負担の少ない”動脈硬化スクリーニングツールです。

動脈の硬さの指標CAVI

CAVI(キャビィ)は大動脈を含む「心臓(Cardio)から足首(Ankle)まで」の動脈(Vascular)の硬さを反映する指標(Index)で、動脈硬化が進行するほど高い値となります。大動脈の進展性の低下は心疾患の発症や予後を規定する因子となることが知られており、早期診断と管理に役立ちます。さらにCAVIは特殊な方法で算出され、血圧に依存されない血管固有の硬さを表します。
CAVIが低いということは血管が柔らかいということを示し、高いということは動脈硬化が起こっているということを表しています。

下肢動脈の詰まり(ABI)

ABI検査(足関節上腕血圧比)は足首と上腕の血圧を測定し、その比率(足首収縮期血圧÷上腕収縮期血圧)を計算したものです。血管の狭窄や閉塞等が推定できます。動脈硬化が進んでいない場合、横になった状態で両腕と両足の血圧を測ると、足首の方がやや高い値を示します。しかし、動脈に狭窄や閉塞があると、その部分の血圧は低下します。
こういった動脈の狭窄や閉塞は主に下肢の動脈に起きることが多いため、上腕と足首の血圧の比によって狭窄や閉塞の程度がわかります。 ABI値が0.9以下の場合、動脈硬化による下肢の血管の狭窄が進んでいることを表します。

睡眠時無呼吸症候群検査

Pulsieep LS-100 (フクダ電子)

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何回も呼吸が止まり、大きないびきを繰り返す病気です。
健康と思われる成人の中にも睡眠時無呼吸症候群は数多く潜在しており、高血圧、不整脈、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞等の循環器疾患、夜間突然死との関連も指摘されています。また、睡眠時無呼吸症候群による睡眠不足が原因で、自動車・電車・航空機の運転/操縦中に居眠りや判断ミスをし、それが事故へつながったケースも実際発生している他、労働災害、仕事や学業の能率低下等重大な社会問題を引き起こす病気として知られています。
しかし、治療方法もあり、症状に合った検査・治療を行えば決して怖い病気ではありません。 「日中に強い眠気を感じる」「習慣性の強いイビキ」「起床時の頭痛」「夜中に何度も目が覚める」等に思い当たる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

検査は自宅で行います。
夜、検査機器を付けて眠ります。血液中の酸素濃度と、呼吸の状況を計測します。
気になる方は、医師にご相談ください。
当院では一泊入院(夕方入院して朝退院)していただき実施する、精密検査も行っています。予約での検査となりますので、お問い合わせください。

MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査

MCI(軽度認知障害)とは

健常者と認知症の中間の段階を指します。日常生活に支障はありませんが、そのまま過ごすと約5年でその半数以上が認知症に進行すると言われています。認知症予備軍とも言われているMCIですが、最近の研究ではMCIの段階で症状に合った予防や治療を行えば、認知症の発症を防ぐことや遅らせることができると分かっています。
認知症の中でも最も多いアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)は、発症する約20年前から主な原因物質であるアミロイドベータペプチドが脳内に溜まり始め、認知機能が少しずつ低下していきます。

MCI(軽度認知障害)を早期発見する「MCIスクリーニング検査」

アルツハイマー病はアミロイドベータペプチドという老廃物が脳に蓄積し、神経細胞を破壊することで発症します。MCIスクリーニング検査は、アルツハイマー病の前段階であるMCIのリスクをはかる血液検査です。
この検査では、アミロイドベータペプチドの排除や毒性を弱める機能を持つ血液中の3つのタンパク質を調べることで、MCIのリスクを判定します。

検査結果について

判定結果はリスクに応じてA~Dの4段階
   A:1~2年に1回は検査を受けましょう
   B:1年毎の検査を受けましょう
   C:6ケ月~1年毎の検査を受けましょう
   D:2次検査をおすすめします
健康診断と同じように定期的に検査を受けることで、ご自身の変化を早い段階で気づくことができます。健康な方でも高齢になるにつれて、認知症やMCIのリスクは自然と高まります。検査の結果に関わらず、生活習慣を改善し、予防に取り組みましょう。

検査を受ける前にご確認いただく事

  • MCIスクリーニング検査は、血液中の特定のタンパク質を調べることにより、アルツハイマー型認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)のリスクを、統計学的に確率を示すものです。リスクを早期に発見するためのスクリーニング検査ですので、本検査で“リスクが高い”と判定された方は、当病院神経内科・脳神経外科・もの忘れ外来など専門医による診察を受けることをおすすめします。

  • 本検査は採血が必要となります。

  • 本検査は健康保険適用外ですので、自費診療となります。

検査を希望される方へ

検査は予約制です。代表03(3612)7131へお電話下さい。

検査料金

25,000円(税込み)